真山知幸ジャーナル

告知、執筆活動の記録のほか、書評、名言、偉人についてなど

震災から3年、鴨長明の警告

「すなはちは、人みなあぢきなき事を述べて、

 いさゝか心の濁りもうすらぐと見えしかど、

 月日重なり、年経にし後は、

 ことばにかけて言ひ出づる人だになし」

(直訳:大震災の直後には、誰もが無常を語り、

 心の濁りも薄らいだように思われたが、月日が重なり、

 何年か過ぎた後は そんなことを言葉にする人もいなくなった)

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平安末期~鎌倉初期の激動期に書かれた、鴨長明方丈記」。

前半は客観的な災害ルポでその視点は鋭い。

なるべく風化させないことはもとより、

それでも風化してしまうことを前提とした、

取り組みが必要なのだろう。