立川志ら乃の自伝本『うじうじ』が発売!
イジめられていた小学時代から、お笑いに目覚めた中高校時代……。
落語をバカにしていたときもあったという立川志ら乃が、
いかに立川志らくの弟子になり、落語道をひた走ることになったのか。
本書では、立川流の真打ちになるまでの道のりが書かれている。
自分もかかわった本なのでちょっと書きにくいのだが、
一読者としてフラットに読んでも、元気をもらえるよい本だと思う。
2週間前くらいだろうか、書店にも並び始めた。
「俺はこういう人間だ!」と叫ぶ『ビックダディ』の横で『うじうじ』している志ら乃さん
壁にぶつかっては対策を練って、
それがまた見事に空回して、最悪の結果を呼ぶ……。
そういう展開は人生でよくあることだが、
自伝の類では、そのあたりの紆余曲折が
ばっさりと削られてしまっていることが少なくない。
それは本人が隠したい、というよりも、
『うじうじ』している過程を描いているとキリがないし、
矛盾が出てきたりして、1冊の本としてまとまりがなくなるからだろう。
でも人が行動して何かを実現していく経過では
どうしても矛盾や回り道が含まれてくるものだ。
志ら乃さんはそこをあえて描ききった。
それもまた、本書で言及されている、
変にきっちりとしてしまう性分の一つなのだろう。
志ら乃さんの「うじうじ」がとてもリアリティがあって、
思わず応援したくなってしまう。
師匠に認めてもらうための「真打ち昇進トライアル」は、
私も実際に観ていたが、
今回、本人の心境とともに書かれたものを読んで、
想像を絶するプレッシャーと葛藤があったことを知った。
とはいえ、それがまた裏目に出てしまうのだが・・・・。
立ちはだかる、師匠・立川志らくのダメ出し。
またその解釈を巡って、頭を悩ませる立川志ら乃。
この2人の関係がとてもうらやましくて、
読み終わると「師匠のある人生」に憧れることだろう。
本書の制作中に、真打ち披露会に行ったことはこのブログでも書いた。
そのときの舞台裏についても、この本では触れられている。
http://mayamatomoyuki.blog84.fc2.com/blog-entry-173.html
立川談志の孫弟子としては、最初で最後の真打ちとなったが、
これからの活躍にますます期待したい。
高座に興味のある人はぜひ一緒に独演会へ行きましょー!
実際、何人か友達連れて行ったなあ。
なかには落語が初めて人もいたが、めっちゃウケておった。
日程は、本人のブログでチェックしてみてください~。
↓
立川志ら乃のブログ