真山知幸ジャーナル

告知、執筆活動の記録のほか、書評、名言、偉人についてなど

朝の足取り

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最寄の駅まで歩いて15分足らず。

早起きして、天気が良ければ、歩く。

すったかた、と坂道を下っていく。

 

街路樹の変化に移り行く季節を感じながら、

登校する子どもたちとすれ違う。

友達とはしゃぐ声に思わず頬が緩む。

諸君、がんばって勉学にスポーツに、

そして遊びに大いに励みたまえ、という顔で

うんうんとうなづく。

そういう不審なことをしているときに限って、

近所の知り合いに会うわけで。

よく会うKさんは保育園に子どもを送るのが日課

割と年上なのだけど、うんと物腰が柔らかいKさん。

帰りは、仕事が早く終わる奥さんが迎えに来るんです、と

いつもの丁寧な口調で教えてくれた。

 

「早朝に会議があるので先に行きますね!」

そう言って駅に駆け出していく、その背中を見て、

また、うんうん、とうなづく。

そんな贅沢な朝の時間。

明日も早起きできるとよいなあ。

「一番大切なことは

単に生きることそのことではなくて、

善く生きることである」

プラトンソクラテスの弁明・クリトン』)

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(1964)
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