真山知幸ジャーナル

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鴎外が受けた天才教育と母・峰子

いろいろと腰を据えて調べたいことがあるのだけど、

偉人たちがどういう環境で教育を受けて、

才能を伸ばしたのか、ということもその一つ。

  

前回は森鴎外を育てた強烈マザー峰子について

ちょっと書いたけれども、鴎外の受けた教育は

まさに天才教育だったと言ってよい。

 

6歳のときに、儒者の村田久兵衛から

漢籍の手ほどきを受けながら「論語」を学び、

7歳のときには、米原綱善から「孟子」を学んでいる。

8歳で津和野の藩校に入ってからは10歳までに

『四書』『五経』『左伝』『国語』『史記』『漢書』を読んだが、

他の生徒が反復して懸命に覚えるなか、

鴎外は一度読めば覚えてしまうほどの記憶力を誇ったという。

 

さらに、9歳からは父からオランダ語を教えてもらって、

医学の道に備えていた。

そらまあエリートになりますわな。

しかも鴎外は、勉強以外でも読書ばかりしていたのだ。

同世代とは差がつくばかりだったのもさもありなん。

 

この鴎外の幼少からの教育において、

母・峰子も大いに奮闘している。

息子の勉強を監督するため、自分の母から

漢文を習い、仮名付きの『四書』を何度も熟読。

鴎外を寝かしてからも、夜遅くまで

勉強していたと言うから、大したものである。

自分がそこまでやれば

子どもに「勉強しなさい」とも言えるだろう。

また鴎外もそれに十分すぎるほど応えて成長したことを思えば、

この母なくして、文豪・鴎外は生まれなかったかもしれない。

というような背景をいつか体系的に

まとめていきたいと思っておるのです。

いつになることやら。