真山知幸ジャーナル

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森鴎外の妻への新文書

ちょっと前のニュースですが。

文書新発見、森鴎外が最初の妻と別れた理由

http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20120913-OYT1T00507.htm

プライベートな手紙も広められて、文豪は大変だ。

(↑お前が言うな、と)

鴎外が独身時代のドイツ留学中に出会った

エリーゼとの恋愛劇については、『恋する文豪』にて。

有名な話ですが、改めて漫画で読むと新鮮だったりする。

鴎外が美男子に描かれており・・・。

恋する文豪: 日本文学編 (きゅんきゅんくる!教養)恋する文豪: 日本文学編 (きゅんきゅんくる!教養)
(2012/02/16)
真山 知幸、 他

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漫画でも、鴎外の優柔不断ぷりっと同時に、

鴎外の母・峰子の豪腕ぶりがちらりと描かれている。

  

「きゅんきゅんくる教養」というテーマから外れるので

解説でも特別触れなかったが、

森峰子はかなり強烈な女性である。

息子の出世のためならば、

どんな裏工作もいとわないという恐るべき母。

 

ちなみに登志子と離婚した後には、

長く独身でいた鴎外のために、

峰子は妾を探してきて、息子にあてがっているのだ。

彼女にはそういう手ごまがあったんですな。

登志子との離婚については、

並々ならぬ嫉妬深さがあったと言うのが定説だけど、

そんな母がいれば、うまくいくはずもなかろう。

「小生が若しきげんを取り候はゞあるまじけれ」

(私がもし登志子の機嫌を取っていれば、別居はなかっただろう)

という言葉にも、鴎外の苦労がうかがえる。

母のことがまるで関係ないわけがない。

当然、再婚した志げとも、対立している。

ちなみに、森峰子については、群さんの本が面白い。

オムニバスだし、気軽に読める。

関わると大変そうなので、

本で読むくらいがちょうどよい(笑)

あなたみたいな明治の女(ひと) (朝日文庫)あなたみたいな明治の女(ひと) (朝日文庫)
(2002/04)
群 ようこ

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