真山知幸ジャーナル

告知、執筆活動の記録のほか、書評、名言、偉人についてなど

『冷たい熱帯魚』がなんだかすごかった

冷たい熱帯魚 [DVD]

「生きるってのはな、痛いんだよ」

(社本信行/『冷たい熱帯魚』より)

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実際にあった「埼玉愛犬家連続殺人事件」から着想した物語。観よう観ようと思いつつ、ようやく鑑賞したが、いやあ、とてつもない映画だ……。なんじゃこの展開は!の連続で、唖然としながら観てしまった。

猟奇殺人を犯しまくる、でんでんの怪演が実に良かったなあ。一番良かったのは、劇中で最初の殺人が行われるところ。いきなりのことにあせりまくる社本信行(吹越満)に、めちゃくちゃな理屈をがなりたてる、村田幸(でんでん)。最高だ、あそこ。もはやコメディです(笑)。でもそれがいいんだ。2回観てしまったなあ。

死体解剖シーンは、かなりエグいシーンけど、それよりも、普段の村田が豹変するところのほうが怖い。最後はちとだれたのではなかろうか。

R18だし、ポータブルDVDで観るものではなかったと反省。電車でほかの人の目にはいらないように、壁に這いついて観たけどもね。

っていま調べたら、「食うに困った時のために、どうやって人間を透明にするのか、俺たちのやり方を見ておけ。世の中にはこういう金の稼ぎ方もあるんだ」って、「埼玉愛犬家連続殺人事件」で実際に犯人が言った言葉なのか!うひゃあ。