真山知幸ジャーナル

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「羽生さん歩き」で冬を味わう

毎朝、駅までバスで降りていたんだけど、

よく考えれば、たかだか徒歩15分の距離。

運動になるし、できるだけ歩くことにした。

歩いている最中、頭はどうしても、

抱えている仕事のことに向かいがちだ。

でも最近はあえて、頭を空っぽにするようにしている。

すると、これまで見過ごしていたような、

ちょっとした風景も目に留まるようになった。

実はこれ、将棋棋士・羽生さんの真似だったりする。

NHK番組の「プロフェッショナルの流儀」によると、

羽生さんは、渋谷駅から千駄ヶ谷将棋会館まで

2キロの道のりを歩いていくそうだ。

その間、まわりの景色は一切目に入らないと言う。

何も考えず、ただひたすら無心で歩く。

20代は道すがらも戦術を練っていた羽生さんだが、

今はあえて白紙で勝負に挑むようにしているとか。

来るべき戦いに備えて、

思考のメリハリをつけるためだ。

もっとも私の場合は、

同じく頭脳労働が控えているとはいえ、

将棋ほどの過酷さはないので、

景色くらいは楽しみたいところだけども。

やる前は億劫な気持ちもありましたが、

キリリとした冬の空気をまとい、ずんずん歩くのは、

やってみると意外に気持ちがいい。

みなさんも「羽生さん歩き」で

冬を味わってみては、いかがだろうか。