暇とチューリップ
どうも性根がせわしい人間なので、
次々と予定を入れがちなのだが、
新書も出て、PR活動もして、
なんとなくぽっかり空いた感じがしている。
こういうときにこそ、
これまで執筆の忙しさでできなかったことをやろうとするが、
なんかソワソワと落ち着かない有様。
これなら多忙の合間を縫って、
いろいろやっていたときのほうが
まだ身に入りそうなもの。
次の企画でも考えようかしらんと、
最近、幼稚園に行き出した息子と
散歩をしながら考えていると、
花屋の前を通りかかった。
しきりに、チューリップを買ってくれ、とねだってくる。
息子は花が大好きなのであった。
どうやら黄色が気に入ったようだが、
1本だとさみしいので、
赤のチューリップと2本買って帰り、
花瓶に刺して、テーブルに置いた。
「チューリップさん、こんにちは」
と、テーブルの上に向かっておじぎする息子。
企画は結局、ろくなものが思いつかなかった。