真山知幸ジャーナル

告知、執筆活動の記録のほか、書評、名言、偉人についてなど

柳田國男

あらゆる仕事は「つぼみ」である ―柳田國男の『海南小記』―

序文をどう書くか。 口火を切るのに、逡巡のない書き手は少ないだろう。 僕も序文には、毎回のことながら、心を砕くことになる。 たとえば、柳田國男はこんなふうに序文を始めた。 「ジュネヴの冬は寂しかった」 『雪国の春』と並んで、 柳田國男の名紀行文…